レオのブログ

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シベリア鉄道、列車内にて②

10月20日15:30、長く続いた白樺と思われる広葉樹林を超えると、モンゴルの草原のような風景に変わる。緯度は北緯50度を超えており、昼間の太陽も最高達点は40度くらいか? とても低く、日差しが柔らかいというか弱々しい。樹木も家も見当たらない。

 

 

 

しばらく大きな川に並行して列車は進む。列車内は22℃前後で快適に過ごせるが、緩やかな流れの川の水は凍っている。おそらく外気は-10℃くらいか?

 

 

 

相変わらず、すれ違うのは貨物列車。反対方面は渋滞しているようで、貨物列車は非常にゆっくり進み、途切れたと思うと、またすぐに次の貨物列車がやってくる。かれこれ5編成ほど連続してすれ違った。

 

空はどんよりとした曇り空。夕方5時を過ぎると辺りは暗くなっていく。昨日は綺麗な太陽が空を赤く染めて沈んでいったが、残念ながら、本日は薄暗いまま夜を迎えて、辺りは真っ暗になった。

 

夕食は食堂車で食べた。チキンとマッシュルームのスープ、サーモンのパンケーキ、そしてパン。食堂車で食事したのは何年振りか?30年近く前、まだ私が会社に入社したての頃、出張の時に混雑していた新幹線で食堂車に空席があったので、コーヒーを飲んだ時以来だと思う。今の日本では、ななつ星のような特別な列車でしか食堂車は編成されなくなり、ブルートレインもなくなったので、通常で列車で寝台車に乗ることは不可能だ。とても残念だと感じる。

 

 

 

ロシア号で3度目の夜を迎える。3度目にもなると寝床の準備も手馴れて、段取りが良くなった。テーブルを折り畳み、マットを広げてシーツを被せる。枕を準備して日本から持参した袋状になったインナーシュラフを広げて毛布を掛ける。これで寝床は完了。かなり優れもののマットで寝心地はよく、持参したサーモレストのマットは、ここで使う必要はない。村上春樹を読みながら寝床に付いた。寝付いたにも関わらず、寝返りをしたときに床に落ちてしまい、痛かった。

 

21日 5:00頃に目覚めると、反対側の車窓が綺麗な朝焼け。残念ながら反対側なので撮影できず。寝てる間に、車窓からの景色はモンゴル草原から変わって、杉のような、モミのような針葉樹と葉の落ちた白樺の森林。

 

しばらく同じ風景が続き、徐々に家々が増えてきたと思うと、ウラン・ウデに到着。ここまで列車の遅れは無く、ほぼ時刻表とおりで順調に進んでいる。ここはハバロフスク以来の大きな町。駅のホームには、何故だか大きな熊のオブジェがあり、記念写真を撮っている人が多い。

 

 

 

本場の大きなシベリアンハスキーを筆頭にホームに犬が居ついており、乗客が与える餌に寄ってくる。ここで降りる人も多く、かなりの乗客が入れ替わった感じ。短い間だが列車内の乗客同士で知り合いになり、あちこちで名残惜しそうに、別れの挨拶の光景が見られる。

 

 

 

ウラン・ウデを出発して、しばらくすると列車はバイカル湖畔を進む。バイカル湖はまるで海。それもそのはず、南北約600㎞、最大幅80㎞、最深部1680m、面積は琵琶湖の約50倍、淡水湖で地球上の凍っていない淡水の20%がバイカル湖らしい。透明度は摩周湖を抜いて世界一。

 

 

 

列車は200㎞以上を3時間近く掛けて、ほぼ湖畔に沿って進み、バイカル湖を過ぎると、15:46イルクーツクに到着、まずはシベリア鉄道 ウラジオストクイルクーツクまで、3泊4日ロシア号の第一幕が終了した。

 
 
イルクーツクからの乗車は、③へ続きます

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